MobilePRESS休刊に寄せて

6 01 2005

もう昨年末のことであるが、技術評論社から発行されている雑誌、MobilePRESSが、先日発売された2005年冬号をもって休刊となった。
自分にとっては美崎薫氏のBTRON連載が読めるのが初期の購買動機であったが、もともとPDAをはじめ、ガジェット好きなので、かなり楽しみな雑誌のひとつであった。一時月刊で、ほとんど季刊だったので、製品紹介ひとつでもつっこんだ記事が多かったのが印象に残っている。

メインであるPDAというジャンル自体の低迷と、携帯電話の伸びが響いていると理解しているが、パーソナルな情報端末はこれからも面白い展開がありそうなので、かなり寂しい。

個人的には、2001年5月5日にTiPO集会なる集まりがあって、技術評論社がまだ新宿愛住町にあったころ一室におじゃましたのを思い出した。2001年夏号にしっかり写真つきで自分が載っていたりする。恥。

「一時」休刊、という話も聞くので、復活を期待している。





星界の戦旗Ⅳ

3 01 2005

星界の戦旗 (4)

今年最初の読了本。

舞台は戦場。物語が始まる前から戦争中の世界が舞台であるし、タイトルからしても当然な気もしますが、前の巻のサブタイトルが「家族の食卓」でしたから、そこからすると今回は戦場のシーンがふんだんに登場するのが印象的でした。

これまでは、局地的な状況で語られることの多かった戦争の大局が語られる場面も多い。全体としてはものたりない部分もあるものの、続きが楽しみということで。





エリザベス・ムーン『くらやみの速さはどれくらい』

24 11 2004

くらやみの速さはどれくらい

「知らないということは知っているということより早い速度でひろがる」と、私は言う。< 中略> 「それゆえ暗闇の速度は光の速度より早いかもしれない。光のまわりにいつも暗闇があるのであれば、暗闇は光の先へ先へと進んでいかなければならない」

エリザベス・ムーン『くらやみの速さはどれくらい』 P.19

久しぶりに本屋で手にとった印象で買った本。最近はちょっとフィクション離れしているので、新刊の平台を眺めてもぴんとくることが少ないし、ハードカバーの小説なんていうものはなかなか手が出ない方なのだが、こちらは何ページがめくってみて「買わねば」と思ってしまった。

主に自閉症である主人公ルウの視点で物語は進む。製薬会社の研究部門に勤めるかたわら、趣味でフェンシングをやったりもしている。多少の軋轢はあるものの、周囲と適応するすべもこころえており、変わる必要はないようにすら思える。上司の思惑により、新しい自閉症治療の実験台になれと脅されてから、状況は少しずつ変わっていく…

読後感は複雑だ。いっけん、ハッピーエンドを装っているが、喪失感もあって、はたしてこれで良かったのか、ルウ ? と主人公に訊きたくなったりもする。ただ、かれがひとりしずかに、凛として決断した姿は美しいと思った。





「レディ・キッド&ベビィボウイ」の表紙に導かれ

29 09 2004

大塚英志編集のサブカルムック「新現実」の漫画版、「Comic新現実」が出ていたのを本屋で見つけたので、思わず購入。かがみあきら特集の「新現実」が出るっていうのは小耳に挟んでいたのだけど、いつ出るかとか全然チェックしていなかったので、表紙の絵に反応して脊椎反射のようにレジへ直行。

以前のサイトでのプロフィール欄には書いていたのだけど、自分のハンドルネームの”かがみりえる”の、”かがみ”は後付でして、恐れ多くもかの人の名前からつけちゃったわけです。大塚英志というと、最近はオタク系サブカルの論客であったり、或いは「多重人格探偵サイコ」の作者とかっていうので知られている人だと思うのですが、あいにく作品を読んでいないこともあって、自分の中では相変わらず「ワインカラー物語」の”オーツカ某”だったりする。

大塚氏が巻頭で書いているように、単なるノスタルジーだったら今更かがみあきらをとりあげる意味はないだろうと思う。かのひとは大きな可能性を残したまま逝ってしまったので、公正に評価できるほどの実績を残していない。それでも、かのひとをきちんと評価することは意味のあることだと思う。

出渕裕と当時のアニメック編集だった(モ)氏との対談などもあり、ページ数としては少ないながらもなかなか濃い内容だと思う。でもやはり新しい作品が出ないと分かっている作家のことを考えるのは悲しい。

comic新現実―大塚英志プデュース (Vol.1)





The Complete Peanuts

17 06 2004

通常、買ってない本はエントリーに入れないのだけど、みちるさんちの記述へのレスとして記録。カートにはすぐに入れたが、いろいろ出費がかさむ時期なのでひとまず保留っと。「ピーナッツ」全作品を刊行順に復刻っていうたいへん野心的な企画です。というか前人未到。初期のピーナッツ作品は鶴書房-角川書店版にも収録されていないですから、読まないと後悔しそう。